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山西 敏彦; 榎枝 幹男; 奥野 健二
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(9), p.937 - 947, 1994/09
被引用回数:4 パーセンタイル:42.35(Nuclear Science & Technology)フィードバック流れを持つ深冷蒸留塔の実験を、H-D-T系で行った。塔からの抜き出し流れは、同位体平衡器を介してフィードバック流れとして戻される。シミュレーションによる計算値はすべての成分について実験値と一致し、その妥当性が証明された。フィードバック流れは塔内のHD濃度をかなり減少させ、高濃度のH及びDを塔頂及び塔底から得た。このように、実験によりフィードバック流れの塔性能に対する効果を実証した。1つの重要な結果として、抜き出し流れの位置及び流量が、塔性能に大きな影響を持つことを確認した。特に、最適な抜き出し位置を選ぶことは、塔性能を増大させるうえで重要である。フィードバック流れを持つ蒸留塔の大きなフィード流量及び蒸気流量の大きな変化により、各理論段におけるHETPの値が変化しがちであった。塔の設計段階において、抜き出し位置を複数用意しておくことが必要である。
山西 敏彦; 奥野 健二
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(6), p.562 - 571, 1994/06
被引用回数:7 パーセンタイル:56.56(Nuclear Science & Technology)水素同位体を分離する深冷蒸留塔内の物質及び熱移動速度を検討するために、一つのモデルを提案した。このモデルはアナロジーを基礎とするものであり、小菅及び恩田の相関式を基に、物質移動速度及び有効表面積を推算している。本モデルによる計算値は実験値とおおよそ一致したが、実験値と比較して、若干高い分離性能を与える傾向がある。この傾向は、有効表面積の推算値が、実際の値よりも大きいと思われることに起因する。HETPと物質移動速度の関係を議論することを目的に、本モデルによる計算値と段モデルによる計算値の比較を試みた。推算された物質移動係数及び有効表面積は、H-D系とD-T系でほとんど同じ値を示した。この計算結果は、HETPが水素同位体間の物性の差の影響を受けないことに対して、一つの理由を与えている。本モデルによる計算値と段モデルによる計算値を比較することで、HETPを推算することが可能である。
山西 敏彦; 奥野 健二; 成瀬 雄二; 佐田 榮三*
J. Chem. Eng. Jpn., 26(1), p.1 - 6, 1993/00
被引用回数:7 パーセンタイル:51.06(Engineering, Chemical)深冷蒸留塔内の熱及び物質移動機構を考察することでHETPの塔内相流れの流量、気液の流れの状態に対する依存性を検討した。物質及び熱移動速度を層流境界相理論(拡散モデル)及びChilton-Colburnのアナロジー(アナロジーモデル)によって推算し、塔内組成分布を求め、ステージモデルによる計算値及び実験値と比較した結果、ステージモデルが実験値と最も良い一致を示した。一部のデータについては、拡散及びアナロジーモデルの計算値と一致し、この場合、HETPが分子種によって異なることが認められた。塔内の総括物質移動速度が蒸気流量に比例することで、HETPが蒸気流量に依存しないことが示された。
山西 敏彦; 奥野 健二; 榎枝 幹男; 天野 順造; 林 巧; 成瀬 雄二; Sherman, R. H.*
Fusion Technology, 21(2P2), p.948 - 953, 1992/03
被引用回数:3 パーセンタイル:35.32(Nuclear Science & Technology)深冷蒸留塔の動特性及び塔カスケードの分離特性を、H-D-T系で(1.5gトリチウム)で測定した。用いた塔は、内径2cm、1cm、充填高さ50cmの2種類であり、2cmの塔には3mmのDixon Ringを、1cmの塔には1.5mmのDixon Ringを充填した。塔の定常における塔頂及び塔底での組成は、2塔カスケード運転、単塔運転にかかわらず、両方の塔に関して、実験値とステージモデルによる計算値が良い一致を示した。測定されたHETPの値は3~6cmであった。又、単塔運転では約2時間で定常組成に達し、2塔カスケードでは定常到達に約6時間を要することを認めた。単塔及び2塔カスケード運転に共通して、塔底での組成の時間変化は、計算値と実験値で一致した。一方塔頂においては、計算値に比して実験値の時間変化が遅く、コンデンサーのホールドアップがかなり大きいことを認めた。
山西 敏彦; 榎枝 幹男; 奥野 健二; 林 巧; 天野 順造; 成瀬 雄二; Sherman, R. H.*
Fusion Technology, 20, p.419 - 424, 1991/12
深冷蒸留塔のHETP(一理論段高さ)を、内径及び充填物の大きさの異なる2本の塔(内径:1cm、充填物:1.5mm Dixon Ring;内径:2cm、充填物:3mm Dixon Ring)を用いて、H-D-T系(トリチウム量:1.5g)で測定した。実験結果と計算結果は、主成分(H、HD、D)のみならず、微量成分(HT、DT、T)についても良い一致を示し、HETPが分子種及びその濃度によらず一定であることが確認された。全還流操作下で測定したHETPは両塔共に4~5cmであり、塔内蒸気速度に対する依存性は認められなかった。又、循環抜き出し操作下では、HETPは3~5cmであり、還流比の増加と共に減少することが、2本の塔に共通して認められた。結果として、循環引き出し操作におけるHETPは、塔内の気液の流量及びフィード流量により相関することができた。
山西 敏彦; 木下 正弘*; 奥野 健二; 成瀬 雄二
JAERI-M 91-149, 11 Pages, 1991/09
深冷蒸留塔の分離特性を、N-Ar系で、内径の小さい塔(1,2cm)及びサイズが(1.5,3.0,6.0mm)のディクソンリングを用いて測定した。充填物のサイズ及び塔内径によらず、HETPに対する塔内蒸気速度の明確な影響は認められなかった。内径の異なる両方の塔に対して、1.5mmと3mmのディクソンリングはほぼ同じHETP(5.5cm)を与えたが、一方、6mmのディクソンリングでは大きなHETP(8~12cm)を得た。塔中央部でのAr濃度の実験値と計算値の不一致が蒸気速度の小さい範囲で認められたが、この傾向は、充填物サイズが小さくなると共に顕著になることを認めた。結果として、3mmのディクソンリングが、HETPの値が小さい、ステージモデルによる塔挙動の予測が容易であるという点で、最も優れた分離特性を与えた。
山西 敏彦; 木下 正弘; 吉田 浩
JAERI-M 85-188, 43 Pages, 1985/11
本報は、H/D系を対象とした深冷蒸留塔の実験装置の設計研究結果を要約したものである。本装置を用いた実験研究の主要目的は、蒸留塔の分離特性の把握、基礎工学データ(HETP、フラッディング速度、塔内ホールドアップ、充填部圧損)の取得、凝縮器、充填塔、再沸器、熱交換器等主要機器の設計法の確立にある。本報の主な項目は、装置の構成手法の決定、主要機器の設計計算及びその結果に基づいた構造の決定、計装制御方式の検討、計測機器の選定であり、なかでも冷凍機を含む装置全体における熱収支の検討を重要視した。
山西 敏彦; 木下 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(1), p.61 - 70, 1984/00
被引用回数:12 パーセンタイル:75.16(Nuclear Science & Technology)深冷蒸留の予備実験が内径の非常に小さい搭を用いて、行われた。蒸留実験はN-Ar系について全還流操作で行われ、水素同位体分離を行う搭の重要な特徴を模擬した搭が用いられた。その結果、充愼物を支える金網は、できうる限り目を粗く更に円錐状にする必要があることが判明した。また近似モデルによる搭動性シミュレーションは、実験結果と極めてよく一致し、その妥当性が確められた。HETPの値は、充填物にディクソンリングを用い、様々な蒸気流量下で測定された。測定値はいずれも約5.5cmとなり、オーバーオールなHETPの値は蒸気流量に対し殆んど依存性を示さなかった。しかしながら、かなり小さな蒸気流量で蒸留を行った際には、搭上部のHETPと搭下部のHETPとの間に、若干の差が生じることが認められた。
山西 敏彦; 木下 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(11), p.853 - 861, 1984/00
被引用回数:21 パーセンタイル:85.09(Nuclear Science & Technology)深冷蒸留法による水素同位体分離の予備実験が、非常に内径の小さい塔(~2cm)を用いてN-Ar系で行われた。実験は全環流操作により行われ、塔性能に及ぼす充填物の種類の影響が検討された。用いた充填物は、ディクソンリング,ヘリパック,ヘリックス,コイルパックの4種類である。その結果、オーバーオールなHETPは、ディクソンリング,コイルパックで約5.5cm、ヘリックス,ヘリパックでは約6cmとなった。加えて、オーバーオールなHETPは、蒸気流量に対しほとんど依存性を示さなかった。また、蒸気流量が比較的大きい場合は、コイルパック以外の充填物では、塔上部と下部のHETPは一致した。なお塔の圧損は、ディクソンリングを用いた場合が最も小さかった。以上の結果から、4種類のパッキングの中で、ディクソンリングが最も優れていると結論することができる。
藤根 幸雄; 斎藤 恵一朗; 柴 是行
Sep.Sci.Technol., 18(1), p.15 - 31, 1983/00
被引用回数:16 パーセンタイル:77.49(Chemistry, Multidisciplinary)イオン交換法によるリチウム同位体分離における温度の効果および多孔性イオン交換樹脂を使用した場合の効果について検討した。同位体分離係数は、温度を上げることによって小さくなり、また、多孔性イオン交換樹脂の分離係数は、普通のゲルタイプ樹脂の分離係数と等しかった。しかし、置換クロマトグラフにおいては、吸着帯の単位長さあたりの同位体分離性能は、温度上昇および多孔性イオン交換樹脂を使うことにより改良された。これは、相間物質移動を速くしたことによりHETP(理論段高さ)が小さくなったためである。